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   >> デザイン支援メディアにおける手描きインターフェイスの重要性
   
   
   
   
 
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デザイン支援メディアにおける
手描きインターフェイスの重要性


― 果たして、これまでの情報システムは人にとって使いやすいのか ―
国立大学法人
電気通信大学大学院 情報システム学研究科 副学長

田野 俊一 教授
大手電気メーカーシステム研究所を経て現職 2009/07/04

 

 情報メディアは本来、人の知的、創造的、感性的活動を支援しなければならないのに、逆に阻害しているという反証が顕在化している。

 例えば、デザインの初期段階で、手描きスケッチならばデザイン全体のコンセプトに集中した重要な構想がなされるのに(思考中心)、CADなどにより、あまりにもリアリティの高い透視図や清書された図面を見せられると、目先の陳腐で些細な事柄に執着してしまい(体験中心)、デザインの本質を突いた考えが出にくくなる、などである。

  人の思考中心の認知特性を生かしつつ体験中心の作業をも支援するメディアとしてペンによる手描きインターフェイスが注目され、シンガポールの国立小中学校でのタブレットPC配布やマイクロソフト社の手書数式認識あるいは清書画楽など具体化がすすんでいる。

  しかし、一般化するにはさらなる技術革新が必要である。新たなコンセプトの一つとして、電子の紙:デジタルペーパー機能を提案する。これを清書画楽に搭載することで、デザイン行為の本質により迫れる道具になると考える。

 
 
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デザイン支援メディアにおける手描きインターフェイスの重要性
1.ペンによる手(描)入力がキーボード入力やマウススクロールより優位である。

  情報メディアは、人の知的、創造的、感性的活動を支援してほしいのに、現状はその反対のようである。
  その証の一つとして、人は短期には7±2の事柄しか憶えられないという事実にかかわりなくキーボード入力やスクロールなどが支配的である。
 【反証01】提示された短文と映像を記憶して、キーボード入力またはペン入力でメモをとる、という実験をすると、キーボードでのミスが多いという結果がある。
手書き>キーボード (P<0.01)
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004-02
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 【反証02】長文はページ毎に読んだ方が、スクロールして読むより理解度が高いという実験結果がある。場所情報が欠けると記憶、理解度が落ちる。
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2.リアリティや清書の追求が時宜をえないと人の知的創造活動を阻害する。

  人の知的、創造的、感性的活動に大切な知覚は体験的な各種の刺激に応答する体験的モードで働き、一方、思考や意思決定は時間と負荷がかかる内省的モードで働く。しかし、テクノロジーが思考の代わりに体験を強要する例がある。

1)建築CADでの実験例(被験者は建築設計者)

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 デザインの初期段階では、スケッチ図ならば建築全体のデザインコンセプトに集中した重要な構想(思考中心)がなされるのに、リアリティの高い透視図や清書された図面などを示されると、目先の陳腐で些細な事柄(体験中心)に執着してしまい、デザインの本質をついた考えが出にくくなる。
 2)カーエクステリアデザインシステムでの実験例(被験者はカーデザイナー)
wm008  車の外観をデザインするシステムを使うと、手描きスケッチのときのように全体的なデザインを繰り返し構想する(思考中心)ことはせずに、細部にわたり綺麗に仕上げようとする作業に集中してしまう(体験中心)。結果として、きれいだけどプアなデザインしか出てこない。

3.ペンによる手描(書)入力と時宜をえたリアリティや清書の追及に加えさらなる工夫も必要である。

  人の知的、創造的、感性的活動を支援するにはペンによるメディアとしての手描きインターフェイスが必須で、シンガポールの国立小中学校ではタブレットPCを配布、マイクロソフト社は手書の数式認識に注力、清書画楽もそうした動きの一つである。

  しかし、いきつもどりつする知的、創造的、感性的なデザイン行為の支援にはメディアのさらなる強化が必要でもある。以下は、カーデザイナー6人の各々60分間のデザイン作業をビデオ分析した結果からの推論である。
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1)過去の画を見る(10〜30%) デザイン過程の可視化が必要
2)紙の配置、アイデアの整理(30回) デザインを配置、整理できる必要
3)追加描画と模写(10回) 過去の作図単位(線や円)より細かいやり直しが必要
4.この結果と推論から、デザイン行為の支援には、時系列ビュー、空間ビュー、タイムラインによるデザインのやり直しを可能にする必要性があると考える。
(1)時系列ビュー:デザイン過程を解析してツリー状に表示する。
(2)空間ビュー:KJ法のように今までのデザインを空間的に配置・整理する。
(3)タイムライン:過去の任意の時点に戻り任意の作図の(線や円の)途中に戻れる。
5.このようなやり直し機能を、ペン操作中心の電子の紙:デジタルペーパーとして具現化している。
 ペン入力により、手描きと清書のよりシームレスな行き来を可能にするもので、どの工程からでも自由に別の工程に移れる。また、即時にユーザの手書と清書の表現を受け入れて思考作業を阻害すことなく、かつ、現実の紙にはない利便性を提供する。

  特にデザインの初期段階では、手描きの筆跡が清書されることを自動的に行うという清書画楽の現行機能に加え、利用者の筆跡のままにするかあるいは清書にするかを選べるような電子の紙:デジタルペーパー機能を清書画楽に搭載することで、よりデザイン行為の本質に迫れると道具になると考える。
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  以上、メディアの新たな役割として人の知的、創造的、感性的なデザイン活動を支援するためペンによるメディアとしての手描きインターフェイスを本格的に実用化していくことの努力について述べた。 電気通信大学大学院 情報システム学研究科 田野・橋山研究室(HP:
http://www.media.is.uec.ac.jp メール:tano@is.uec.ac.jp)ではここに述べた以外にも多くの研究を行っている。デモや説明の希望者は遠慮なく連絡頂きたい。
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